お客さんがHP制作会社を選ぶ選択基準は目に見えるデザインと金額

営業編

僕がweb制作の営業職に転職してから5年が経ちます。この間に、お客さんがHP制作会社を選ぶ際の選択基準は、主に目に見えるデザインと金額であることが分かりました。デザインの重要性は計り知れないもので、それが企業のブランドやイメージを大きく左右します。このブログでは、お客さんがどのようにしてデザインとコストを基準に会社を選んでいるのか、そして、それに対して我々はどのように応えるべきかについてお話しします。

web制作会社に営業で転職

今から12年も前の話ですが、僕は広告代理店の営業を務めた後、転職してweb制作の営業職に就きました。

僕が転職した会社は、活気的なCMSを開発しており、HTMLやCSSが分からない人でも簡単に更新ができるのが特徴でした。金額は制作10万円~、月額管理費用5000円という設定でした。ホームページ制作業界は初めてでしたが、当時画期的なCMSだったので、これなら売れるんじゃないかと思い、この会社に転職しました。

実際に管理画面を自分で操作してみると、なるほど、パソコンができる程度の知識でホームページが更新できる。結構革新的だなと思いました。

実際営業してみると、お客様のニーズの違いに驚く

営業の仕事をしていました。そこでは、テレアポや見積サイトでお客様にアポを取り、CMSのホームページを営業する完全新規獲得スタイルでした。最初は営業経験もあり、この価格帯なら、月5本位の契約は簡単だと思っていました。実際以前の営業でも月5件くらいの新規契約をしていました。しかし、いざ営業してみると、想像とまったく違い、全く売れませんでした。

最初は業界未経験で不慣れだったこともあると思っていました。そのため、ロープレなどをして、完璧にトークも覚えました。しかし、3ヶ月売上0というとんでもない成績でした。

僕は25歳の時から営業をしていたのですが、初めての営業でも3ヶ月売上0という経験はありませんでした。初経験でした。これまでの経験で築き上げた自信が崩れ落ちました。

4ヶ月目にして、初めて1件成約して、その後、少しずつ契約を取っていくことができました。

デザインとコスト:ホームページ制作の真のニーズを探る

この時、なぜ僕が契約を取れなかったかと分析してみると、自分のサービスのメリットである更新サービスだけをアピールしていたからです。自分本位で、客の本質的なニーズを知らなかったからです。

実際にホームページ制作の営業を4年続けてわかったことは、顧客は口ではSEO対策や、更新機能、ユーザビリティを重視すると言っても、最終的にはデザインと金額(運用額)でコスパの良いところでホームページは決めるのです。

まず、ほとんどのお客さんはSEO対策を重視すると言っても、SEO対策が何であるか知りません。何か効果がありそうだと思って漠然と考えているだけです。これまで営業していて、SEO重視と言っているお客さんで具体的にどのようなキーワードで上げたいと申し出たお客さんは一人もいません。また、SEO対策の具体的施策について質問してきたお客さんも皆無です。SEOという言葉が一人歩きしているような感じなのです。そもそも、SEO対策自体が目に見えにくい裏側部分なので、そんなことに素人のお客さんは興味を示さないのです。

実は、更新についてもそうです。実は、積極的にホームページを更新する人はほんのわずかで、それこそネットショップなど、ホームページが生命線の会社です。ほとんどの会社はホームページの更新に興味がありません。だから、更新機能がついていれば便利だなという程度で、MUSTの機能ではないのです。

それに対して、デザインは目にはっきり映るもので、わかりやすい。ソースコードなんか知らない素人のお客さんは、ほとんどデザインでホームページ制作会社を決めています。

この真実を知ったのは、1年くらい営業してからです。

なぜ自社のCMSが売りづらかったかというと、CMSのため、デザインのオリジナリティがなく、すべてテンプレート仕様だったからです。しかも、テンプレートのデザインも古臭く、競合に比べると明らかに見劣りするようなものばかりでした。

お客さんがデザインで選択しているのに、自分は更新機能のことばかり訴求していた。このニーズのズレが、売れない原因でした。

まとめ

この経験から学んだ大切な教訓は、お客さんの真のニーズを理解し、それに適切に応えることの重要性です。お客さんは、表面的にはSEO対策や更新機能の重要性を語るかもしれませんが、最終的な選定基準はデザインとコストです。これは、デザインが直感的に理解しやすく、コストは具体的な価値を示すからです。

また、自社のサービスや商品の特徴だけを強調し、お客さんの本質的なニーズを見過ごしてしまうことは、営業の際に避けるべきです。お客さんの心の声を聞き、それに対してどのように価値を提供できるかを考えることが、成功への第一歩です。

最後に、業界のトレンドやお客さんのニーズは常に変化します。だからこそ、柔軟な思考と学び続ける姿勢が必要です。これからも市場の動向を見極め、お客さんに真に価値あるサービスを提供し続けていく所存です。

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