web制作で他社の営業方法を学ぶ方法

営業編

前回は見積サイトを利用した営業方法について話しました。最初は楽観視していましたが、広告代理店での営業経験があり、新規開拓の実績もあるため、サイト制作の営業も容易にできると考えていました。広告代理店時代は、人材案件を中心に月に平均300万円を売り上げ、自己ベストで月1000万円を超えた実績もあります。そのため、サイト制作の営業でも月100万円の売上は容易だと思っていました。しかし、実際にはその難しさに直面しました。入社して最初の3ヶ月は売上がゼロで、自己最悪の記録を更新し、相当落ち込みました。上司からは気にするなと励まされましたが、営業力の不足を痛感しました。

それでも立ち直り、これまで培った経験やスキルを活かし、他社のホームページ制作営業の方法を学ぶ必要があると思いました。他社のウェブサイト制作の営業方法を知りたくなり、「他社のセールストークを真似すれば、自分も成功するのではないか」と考えました。どうすれば他社の営業方法を知ることができるかという問題を、実際に他社の営業を受けることで解決しようと思いました。

他社の営業を受け、録音してトークを真似すれば成功するかもしれないと思いましたが、どのようにすれば良いかを考えました。そこで以前のバーチャルオフィスでの営業経験を思い出し、ダミー会社と電話番号を用意して、ダミー会社の社長になりすまし、喫茶店で他社の営業マンとの商談を行い、そのトークを学ぶことにしました。

また、自社が利用している見積サイトを通じて、他社の営業方法や料金を知ることができ、それを自分のトークに取り入れることもできます。これは自分にとって大いに役立つアイデアだと思いました。

すぐに前職のバーチャルオフィスを提供する会社に連絡し、短期間でサービスを利用する手配をしました。さらに、名刺も自分でデザインし、ダミー会社の社長としての役割を本格的に演じました。

ターゲットは営業力のあるリース系ホームページ会社

実は、ウェブ制作業界には特異な存在があります。それはかつてOA機器の営業を得意としていた企業がホームページ制作業界に参入したケースです。具体的には、通信系の企業です。これらの企業は、ホームページ制作においてリース契約を結び、見た目20万円程度のホームページを200万円の契約にしてしまう手法を取ります。このやり方は業界内でクレームが多く、トラブルになることも少なくありませんが、巨額の売上と利益を上げていることは事実です。また、その営業方法から学ぶべき点も多いです。

このようなリース系のホームページ会社は、初期制作費用が0円であることをセールスポイントにしていることが多いです。私は、そのような月額費用0円を売りにしている会社をターゲットに、ホームページ制作を検討している企業になりすまして、見積サイトに問い合わせてみました。

予想通り、見積もりサイトへの入力を終えて1時間後、ターゲットとしていた会社から直ちに電話がかかってきました。彼らはメールでの提案ではなく、アポイントを取るために直接電話をかけてきたのです。

早速私はお客のふりをして、話が直接あってききたいといい、彼らがアポイントを取りやすいように
しました。
彼らは是非お話を聞かせてくださいといい、アポイントしました。

偽商談で見た彼らの営業テクニック

営業は若手と経験者の2人組で訪れました。見たところ20代後半から30代前半といったところで、スーツをしっかりと着こなしていました。彼らのトークの始まりは、「本日はお時間を頂きありがとうございます。ただ、私たちも時間に限りがありますので、本日中にお話を進めて頂ければと思います。もし良さを感じられたら、ぜひ本日中に申し込みをお願いします」といったものでした。

実際にはもっと柔らかい言い回しでしたが、彼らは営業としてのドライな部分をしっかりと持ち合わせていました。その後のトークは、すぐにホームページ制作の話をするのではなく、「ポータルサイト掲載用のホームページ制作を無料で行いたいと思っています。ただし、サーバー費用はご負担いただく必要がありますが、月額1万円程度とお手頃です」という内容でした。

ITリテラシーが低い人であれば、彼らの巧みな話術に騙されてしまう可能性があります。私は頷きながら話を聞きました。最終的に「これはリース契約ですよね?」と言って断りましたが、彼らは最後まで粘り強かったです。

経験豊かな営業は、何としても成約を取りたいという姿勢で、「それでは一括払いの制作はいかがでしょうか」と提案してきました。電卓を叩きながら、「5ページのデザインとコーディングで25万円はどうでしょうか?」と提示してきました。

彼らの営業技術は見事で、常にクロージングを狙ってくる粘り強さが特徴的でした。私にはこの粘り強さがありませんでした。

他にも複数の商談を偽って経験し、多くを学びました。この方法で私は自分に足りないものを見つけ出し、自分のトークを向上させることができました。

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