スピードが決め手!見積もりサイトでの営業成功の秘訣

営業編

意外なほど効果的で、当時の見積もりサイト

10年前、Web制作の営業において、見積もりサイトからの集客が最もコストパフォーマンスが良かったです。
もう10年以上前のことですが、その時私は広告代理店からWeb制作の営業に転職しました。
主な営業手法はテレマーケティングと見積もりサイトを通じた集客でした。
ホームページ制作の営業であるため、リスティング広告やSEO対策が有効だと一般に考えられがちですが、
実際には、ホームページ制作業界はSEO対策やリスティング広告による集客が最も困難な分野の一つです。
なぜなら、競合が多く、ほとんどの競合企業がSEO対策のノウハウを知っているからです。
その中で検索上位を目指すのは非常に困難です。
当然、私たちのWeb制作会社でもSEO対策は行っていましたが、それによる集客は大きな期待を持てるほどではありませんでした。
当時は外部リンクが重要だったものの、ビッグキーワードを狙うには被リンクサイトの構築など、多くの費用と時間が必要でした。
そのため、集客にはホームページの見積もりサイトを活用していました。
これが意外なほど効果的で、当時の見積もりサイトは一件あたり約5,000円という費用でしたが、リスティング広告やSEO対策よりも安価に見込み客を獲得できる方法でした。
私は主に、この見積もりサイトから顧客を獲得し、アポイントメントを取っていました。

見積もりサイトの課題は競合の多さ

見積もりサイトを通じた営業の課題は、多数の競合が存在することです。私の会社以外にも、およそ7~8社に案件の連絡が行くようなシステムになっていました。この高い競争率が大きな難点でした。当時、私はWeb制作の初心者で、どうにか見積もりサイトから届く案件を基にアポイントメントを取ることに必死でした。何としてもまずはアポイントメントを取り、説明をすることが大切だと考え、見込みが薄いアポイントメントであっても、遠方であっても訪問しました。私たちの会社が提供していたホームページは、自社開発のCMSを利用しており、更新は容易でしたが、デザインや構成がクライアントの希望通りにならないことが課題でした。クライアントの要望を全て叶えると、費用が50万円を超えることが多く、見積もりサイトを通じて来るクライアントの多くは予算を10万円から20万円の間で抑えたいと考えています。さらにオリジナルデザインの要望も多く、そのためアポイントメントに行っても、クライアントの要望とのマッチングが難しいケースが多かったのです。さらに、月額5,000円のサーバー利用料が必須であったため、自身のレンタルサーバーを使いたいクライアントからは反対意見が多く出ました。

素早い対応こそが成功の鍵でした。

私たちのCMSを使ったホームページはクライアントの要望としばしばマッチしなかったため、契約に至るケースは少なかったのですが、それでも約10件に1件の割合で契約に至りました。契約に成功した理由を振り返ると、次のような特徴があることに気がつきました。

  • ・見積もりサイトからの依頼に対して即座に対応した
  • ・デザインなどにこだわりが少ない
  • ・迅速に決断する人
  • ・小規模な会社

契約に至った経緯を考えると、私のプレゼンテーションの巧みさやCMSの機能の優れた点よりも、単純にタイミングが良かったということが分かりました。当時私は迅速に対応していたので、案件が来たらすぐに電話をかけるようにしていました。この迅速な行動が良かったのです。

一定の割合で、比較検討せずに迅速に対応してくれた業者に即決で決めてしまう人がいるのです。

これは営業の分野に限らず、他の例もあります。例えば正社員の求人募集でも、通常は多くの応募者を面接し社内で比較検討してから内定を出すのが一般的ですが、稀に早く応募してきた人との面接後、直感的に問題がなければすぐに採用する会社もあります。

つまり、提案書を作成したり営業トークを練るよりも、迅速に電話をかけたり見積もりを出したりすることで行動の速さを上げ、それが結果につながる可能性があるということです。

これはどんな営業にも言えることで、必ず一定の割合で質よりも速さを求める人がいるのです

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